診療案内

 泌尿器科は、腎臓、尿管、膀胱、尿道といった尿路、男性生殖器(前立腺、精巣、陰茎)、後腹膜腔にある臓器(副腎など)の疾患を対象に診療しています。泌尿器科のスタッフ一同、患者さんやそのご家族に誠実に対応し、最新の知識、技術を獲得し、満足度の高い医療を提携できるように取り組んでいます。

おもに扱う疾患は、

  • 1)腎細胞がん、腎盂尿管がん、膀胱がん、前立腺がん、精巣がん、陰茎がんなどの尿路性器悪性腫瘍
  • 2)腎結石、尿管結石、膀胱結石などの尿路結石症
  • 3)副腎腫瘍(原発性アルドステロン症、褐色細胞腫、Cushing症候群)
  • 4)排尿障害をもたらす疾患(前立腺肥大症、尿失禁、過活動膀胱、神経因性膀胱など)
  • 5)腎不全や腎機能障害
  • 6)小児泌尿器科疾患(水腎症、膀胱尿管逆流症、尿道下裂、停留精巣、包茎、陰嚢水腫など)
  • 7)尿路性器感染症(腎孟腎炎、膀胱炎、前立腺炎など)
  • 8)男性不妊症や勃起機能不全症など
  • 9)腹圧性尿失禁や骨盤臓器脱など女性に多い泌尿器科疾患
  • です。

 手術に関しては、四国で初めて2011年10月に当院に手術支援ロボットDaVinciが導入されました。前立腺癌に対するロボット手術は保険認可もされており、症例数も増加し、良好な成績が得られています。また腎細胞がんや腎盂尿管がん、副腎腫瘍に対しては腹腔鏡による手術が標準術式であり、当科では腹腔鏡技術認定制度の認定医が8名在籍し、腹腔鏡手術を積極的に行っています。尿路結石に対する内視鏡治療も早期から導入し、症例を重ねています。腎移植に関しても、ABO不適合移植も含む生体腎移植、献腎移植にも取り組んでいます。前立腺肥大症や尿失禁など排尿に関する症状、尿道下裂や膀胱尿管逆流症などの小児泌尿器科疾患に対しても、術前に丁寧な診察、検査を行い、手術療法を行っています。男性不妊症については、専門外来で診断・治療にあたっており、産婦人科と協力して体外受精の際の精子採取などをしています。

 悪性腫瘍に対しては、手術療法のみならず、分子標的薬や抗がん剤による全身化学療法を積極的に行っています。また、限局性前立腺がんに対する前立腺小線源治療も全国では早期から導入し、多くの患者さんに施行しています。腎がんや前立腺がんに対する新しい抗がん剤や分子標的薬、新しい排尿障害治療薬など、治験・臨床試験にも積極的に取り組み、新薬の開発に貢献しています。

 小児泌尿器科外来、不妊・ED外来、前立腺癌小線源治療外来、神経因性膀胱外来といった専門外来をそれぞれ週に1回開設し、専門性の高い診療を行っています。また女性にとっては泌尿器科というと受診しにくい診療科というイメージがあるのではないかと想像されますが、女性スタッフによるきめの細かい対応を心掛けた女性外来も行っています。

 スタッフ一同、十分な説明と丁寧な診療を心がけています。また、診断や治療の困難な患者さんに関しては、毎週、教授以下全教室員で診断や治療方針についてディスカッションを行い、よりよい医療を提供できるように努力しています。患者さんの喜ぶ顔を見るために、日々研鑽しております。