2010年1月1日~2015年12月31日の間に本院の泌尿器科で、腎細胞癌の薬物治療を受けた方へ
研究 日本人腎細胞癌患者におけるPD-L1発現状況に関する多施設共同レトロスペクティブ研究の実施について
1. 本研究の目的および方法
腎細胞癌患者さんのがんの組織に発現しているタンパク質(PD-L1)が、腎細胞癌の治療に対する効果や予後にどのような影響をするのかについて、腫瘍組織における免疫状態などに基づき検討することを目的としています。
2010年1月1日~2015年12月31日の間に当院で腎細胞癌の薬物治療を受けられ、さらに手術検体が保管されている方が対象となります。
PD-L1を発現している腎細胞癌とそうでない腎細胞癌がどのような特徴を持つのか、腫瘍組織におけるCD8陽性T細胞(体内に侵入した異物を排除する免疫細胞の一つ)などの免疫細胞の状態や浸潤している免疫細胞の種類・状態に違いがあるのか、患者さんはどのような経過を経るのかといったことを過去の診療情報(カルテ)と手術の際に切除したがん組織を用いて分析することで、将来の腎細胞癌の治療や診断に役立つ情報を提供することが期待されています。
研究全体の実施期間は倫理審査承認日~2019年12月31日までです。予定症例数は20例です。
本研究は、倫理審査委員会の承認を得て実施しています。
2. 研究に用いる試料・情報の種類および保管方法について
情報:生年月日、性別、腎細胞癌の診断・手術歴、抗がん剤治療の治療歴、血液検査の結果 等
試料:腎細胞癌の手術検体(既に保管されているもの)
この研究に使用した試料は、すべて国内の検査機関の手順に従い適切に保管、管理され、本研究の解析終了後に廃棄されます。また収集した情報は研究全の中止または終了後 5 年を経過した日又は研究結果が最後に報告された日からから 3 年を経過した日のいずれか遅い日まで適切に保管されます。保管期間が経過した後は、個人情報が復元されない方法で完全に破棄されます。なお当院における試料・情報は、当院の研究責任者が厳重な管理を行います。なお、保存した試料・情報を用いて新たな研究を行う際は、倫理委員会にて承認を得ます。
3. 本院以外の研究機関への試料・情報の提供
この研究に使用する試料・情報は、以下の共同研究機関に提供させていただきます。提供の際、氏名、生年月日などの患者さんを直ちに特定できる情報は削除し、提供させていただきます。
(試料:株式会社エスアールエル・メディサーチにより搬送)
株式会社エスアールエル
〒205-0003 東京都羽村市緑ケ丘 3-5-5
国立がん研究センター 先端医療開発センター
〒277-8577 千葉県柏市柏の葉 6-5-1
(情報:電子データ)
株式会社エスアールエル・メディサーチ
〒163-1310 東京都新宿区西新宿 6-5-1 新宿アイランドタワー10 階
4. 研究組織
国立大学法人 北海道大学病院 大澤 崇宏
札幌医科大学附属病院 舛森 直哉
国立大学法人 弘前大学医学部附属病院 畠山 真吾
岩手医科大学附属病院 小原 航
国立大学法人 筑波大学附属病院 小島 崇宏
東邦大学医療センター佐倉病院 神谷 直人
慶應義塾大学病院 泌尿器科 水野 隆一
国立大学法人 東京医科歯科大学医学部附属病院 藤井 靖久
日本医科大学付属病院 木村 剛
学校法人 北里研究所 北里大学病院 藤田 哲夫
公立大学法人 横浜市立大学附属病院 中井川 昇
国立大学法人 新潟大学医歯学総合病院 冨田 善彦
国立大学法人 富山大学附属病院 池端 良紀
静岡県立静岡がんセンター 山下 亮
国立大学法人 浜松医科大学医学部附属病院 三宅 秀明
愛知医科大学病院 都築 豊徳
国立大学法人 名古屋大学医学部附属病院 佐々 直人
国立大学法人 京都大学医学部附属病院 小川 修
大阪市立大学医学部附属病院 玉田 聡
国立大学法人 大阪大学医学部附属病院 植村 元秀
近畿大学医学部附属病院 野澤 昌弘
国立大学法人 神戸大学医学部附属病院 原田 健一
奈良県立医科大学附属病院 穴井 智
国立大学法人 岡山大学病院 髙本 篤
国立大学法人 徳島大学病院 布川 朋也
国立大学法人 香川大学医学部附属病院 杉元 幹史
国立大学法人 九州大学病院 立神 勝則
国立大学法人 長崎大学病院 酒井 英樹
国立大学法人 熊本大学医学部附属病院 元島 崇信
中外製薬株式会社 日高 伸二
5. 研究結果の公表について
本研究の結果は学会や雑誌等で公表することがありますが、公表に際しては特定の研究対象者を識別できないように措置を行った上で取り扱います。
6. 研究資金および利益相反管理について
この研究は、中外製薬株式会社からの資金提供により実施されるため、利益相反※となる可能性が考えられますが、その研究方法は、いずれも医学的な視点から適正に行われ、意図的に資金提供者の都合のよい成績に導いたりすることができないよう、中立性と公明性を維持して計画されます。また、本研究の実施や報告の際に、金銭的な利益やそれ以外の利益のために専門的な判断を行うことはありません。当院の担当医師等は、研究の実施に先立ち、研究に影響を及ぼすような利益相反に関する状況を把握し、研究成績の発表を予定する学会や医学雑誌の求めに応じて適切に開示します。本研究の利害関係については、臨床研究利益相反審査委員会の審査を受け、承認を得ています。
※:利益相反とは、臨床研究の実施に際して外部との経済的な利益関係等によって、研究の実施に必要とされる公正かつ適正な判断がそこなわれる、またはそこなわれるのではないかと第三者から懸念される事態を指します。
7. 本研究への参加を拒否する場合
本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、研究の対象者となることを希望されない方又は研究対象者のご家族等の代理人の方は、下記の連絡先までお問い合わせ下さい。他機関へのがんの組織・情報の送付を停止いたします。すでに提出してあった場合は、該当するデータ及び検体は破棄します。ただし既に学会や論文で発表されている場合はデータの削除ができないことをご了承ください。
8. 研究責任者および連絡(問合せ)先
【研究機関】 国立大学法人 徳島大学病院
【研究責任者】所属・職名・氏名 泌尿器科 助教 布川 朋也
【連絡先】 所属・職名・氏名 泌尿器科 助教 布川 朋也
電話番号 088-633-7159
【研究代表者】中外製薬株式会社 日高 伸二
本研究への参加に同意しない場合は、連絡先までご連絡下さい